読売新聞サイトより(3)「こすり洗いは必須 」
2009年1月16日(金)に読売新聞のサイト内の「医療と介護・健康プラス」に、「こすり洗いは必須」という記事が掲載されていました。
目の健康や利便性を考えて、1日使い捨てのソフトコンタクトレンズを選ぶ人が増えていますが、繰り返し使うコンタクトの使用者もまだ多いようです。
こうした人向きに最近人気なのが、洗浄、保存、消毒が1本で済む液(MPS)ですが、注意点がいくつかあります。
道玄坂糸井眼科医院院長の糸井素純さんは、「MPSは消毒効果が低く、1か月もするとボトル内で細菌が増えてしまう。開封後は、1か月以内に使い切ってほしい」と言われています。
ハードレンズは、使用前に液を洗い流すが、ソフトレンズは浸していた液が目に入るため、影響が大きいのです。
細菌が目に入っても、角膜が健康な状態ならば問題ないですが、傷があると菌が入り込んでしまいます。
ハードレンズは、使用時に痛むため傷が見つかりやすいが、使用感のいいソフトレンズでは、乾燥してレンズが縮んだ時などにできる微小な傷に気づきにくく、細菌感染が進むと、角膜の上皮のはがれや、深刻な 潰瘍 ( かいよう ) につながることもあります。
目の炎症を繰り返し、同医院を訪れた患者の中には、細菌の膜に覆われたソフトレンズを、気付かずに使い続けていた人もいるそうです。
MPSは、洗浄もできると書かれているため、使用後のレンズをすぐに液に入れる人もいますが糸井さんは「MPSの洗浄とは、こすり洗いのこと。使用後は指でこすり洗いをして、レンズ表面の微生物をしっかり落とすことが重要」と話しています。
保存容器のこまめな洗浄と、数か月に一度の交換も大切です。目が乾燥した時などに使う目薬選びでは「充血を取るため血管収縮剤を入れた目薬もあるが、長く使うとかえって充血が起こりやすくなる。防腐剤も入っていない1回使い切りの目薬がお薦め」と言っています。